督促業務が離職率を上げる - 医療未収金が病院経営に与える見えないリスク-

■はじめに

(医療費未収・病院未収金・医療費督促)

多くの病院では、医療費未収金の回収や医療費督促業務を、医事課・受付部門の通常業務として運用しています。

しかし、この病院未収金対策、実は「医療事務の離職率を押し上げる構造要因」になっていることは、ほとんど認識されていません。

よくよく考えてみると、督促という業務は金銭の支払いをしてもらう事が目的であり、やはり病院業務の本質とはかけ離れているからであるとも言えます。

■医療費督促業務が医療事務の離職率を高める3つの理由

 ①医事課が「病院の顔」から「取り立ての窓口」になる

(医事課 離職 / 病院受付 クレーム)

医事課・受付は本来、患者負担を軽減する役割を担っています。 しかし医療費未収の督促業務が加わることで、「病院の顔」が「取り立ての窓口」へと変質します。

結果として、

病院受付へのクレーム増加

医療事務スタッフの精神的ストレスが常態化し、医事課の離職を引き起こします。

②医療費督促は“感情労働”の集中点になる

(医療事務 ストレス / 督促業務 ストレス)

医療費未払い・滞納患者への対応は医療事務にとって最も精神的負荷の高い業務です。

怒号、カスタマーハラスメントなどによるモチベーション低下

長時間電話、理由や内容を聞く業務へ変化

感情的なクレーム、生活の苦しみなどを聞くような相談窓口に変化

などの本来は関係のない業務となる事が現場の実態です。それらが医療事務のメンタル不調と離職率上昇の原因になります。

③人材流出が「未収金増加」を加速させる

(病院 離職率 / 病院 未収 対策)

医療事務の離職が発生すると、当然以下の別の問題が生じます。

回収率低下

業務品質低下

未収金増加

これらが同時進行で発生し、受付キャパや案内や登録、確認等の本来の業務効率が落ち、病院経営リスクを拡大させます。

■病院の医療費未収金は「人件費」ではなく「経営リスク」

 多くの病院は、医療費未収金問題を「医療事務の人件費」として処理しています。

しかし実際は、病院の人材流出・採用コスト増大・教育コスト増大を招く複合的経営リスクです。

一見してみてみると、通常の業務を行っているように見えるのですが、細かく見てみると、それらが大きくリスクとなっているのが実態です。

■入院保証は“医療費未収対策”であると同時に“離職率対策”でもある

  (入院保証 / 医療費保証)

入院保証・医療費保証の導入により、

医療費督促業務の外部化

医事課から「取り立て」を排除

医療事務が医療に専念できる体制 を構築できます。

これは結果的に、病院の離職率低下・採用コスト削減・経営安定化につながります。

 

■本日のまとめ

  (病院 未収金対策 / 医療費 未収金対策)

病院の医療費未収金対策は、単なる回収率改善策ではありません。

それは、病院人材を守り、経営を守るための構造改革です。 入院保証は、未収対策であり同時に病院の離職率対策でもある。

これが、現場データから導かれた結論です。

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