第二回 外国人医療費未収金は「どこで」「どのように」増えているのか?

◆データから見える実像

第一回では、外国人患者に対する医療費未収金が社会課題として顕在化し、「骨太な方針2025」においても対策検討の対象となった背景を整理しました。 では実際に、外国人医療費の未収はどのような形で増えているのでしょうか。 本稿では、現場データや公表資料をもとに、その実像を確認したいと思います。

まず前提として押さえるべき点は、「未収金の増加=外国人患者全体の問題」ではないということです。

多くの医療機関のデータを見ると、外国人患者全体に占める未収発生率は限定的であり、日本人患者との差も決定的ではないケースも多くあります。問題は特定の属性・特定の場面に未収が集中している点にあります。

典型的なのは…

短期滞在者(観光・出張等)

公的医療保険未加入者

緊急搬送や夜間救急など、事前説明が十分に行えないケースです。

 

これらのケースでは、①高額化しやすい ②支払能力・支払意思の確認が困難 ③連絡先の不確実性 といった条件が重なりやすい傾向があります。 結果として「請求できない」「連絡が取れない」「回収コストが見合わない」未収金が発生し、医療機関の負担として残ることになります。

 

◆本当の原因は…

risk

一方で、在留外国人や留学生、技能実習生など、継続的に日本で生活し、公的保険に加入している層では、未収金は相対的に少ないようです。つまり問題は「国籍」ではなく「滞在形態・保険加入状況・医療提供のタイミングに強く依存しています。もうひとつ見逃せないのが、未収金の金額構成です。

件数としては少なくても、一件あたりの金額が大きいため、経営インパクトが無視できないケースがあります。特に救急・急性期医療を担う医療機関ほどその影響は大きくなります。

このようにデータを整理すると、外国人医療費未収金は「漠然と増えている問題」ではなく、発生条件が比較的明確な、限定されたリスクであることがわかります。

入院医療費保証サービス『ナップメディカル』はそのような限定されているリスクを回避する一つの手段であるという事でもあり、一度目を通していただく事で、病院経営のリスクである未収金の問題、そして回収する業務という事務負担の軽減につながる事を通して如何に有効であるかを感じていただければ幸いです。

次回は、この構造を踏まえた上で、どのような対策が現実的なのかを考えていきたいと思います。

※参照:令和6年3月 厚生労働省 医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査

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